井戸の底

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三井未来「湖」リリースツアーファイナル

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2020年3月13日(金) Give me little more. 

「三井未来 『湖』リリースツアーファイナル」

▽LIVE : 三井未来 / 原田茶飯事 / クイクイジーラ/しろむ

▽料金:(前)¥1,800 /(当) ¥2,300 /(学)¥1,000 +1ドリンクオーダー 

▽時間:(開場)18:30 / (開演) 19:00

▽予約:give.melittlemore@gmail.com


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原田茶飯事、クイクイジーラ 、しろむと、僕にとって非常に大事な3組に出演していただきます。それぞれの出演者への想いをこっそり綴りました。

 

 

原田茶飯事


原田茶飯事さんのステージを初めて見たときから、心の一部がそこに囚われたまま帰ってこないような感覚があります。自分の中で、そのステージがある意味で神聖化されてしまっていて、自分がライブをしたり曲を作ったりするときに、意識していないふとしたときに頭の斜め後ろから見えない手に引っ張られるような感覚です。

 原田茶飯事さんのこと、僭越ながら紹介させていただきます。茶飯事さんは太陽に温められた海とその中でこっそり溶け出している氷塊です。暖かくて全てを受け入れるような海と、冷たくて全てを拒絶するような氷塊、二つは同じものなのに、お互いを攻め、やがて混ざり合います。急激に温かくなった氷にはヒビが入り、光は屈折し、ピッと甲高い亀裂音が響きます。穏やかだった海原に緊張感が走り、しんと静まり返ります。

もしくは茶飯事さんはサバンナの猛禽類です。空中から眼光鋭くじっと獲物を狙う冷徹さ、獲物をその爪で鷲掴みにする力強さ、そして誰よりも自由に空を飛ぶ優雅を兼ね備えています。

 茶飯事さんと出会ったのは約1年半前にgive me little more.で原田茶飯事と黒の他人と共演させてもらったときでした。荒々しくもどこか丁寧で、冷静かつ情熱的なプレイに感動して、ライブ後高まった気持ちをつい失礼なほどたくさん喋ってしまいました。しかし茶飯事さんは嫌なそぶりを見せずに僕の長い話をしっかり真正面から聞いてくださって、それで調子に乗った僕はその後も茶飯事さんに会うたびにずかずかと質問をしたり、色々と悩みについて相談したりしていました。その中で「もっと色んなところでライブをしたい、ライブで旅がしたい」という話をしたことがあって、茶飯事さんは「旅をするとどんどん自分が変わっていって、一週間前に満足していた自分の表現や演奏があっという間に恥ずかしいほど物足りなくなる」という趣旨の話をしてくれたんですね。

それがとてもとても印象的で、いずれ必ず旅をしようと強く思ったのですが、それがようやく実現しました。

 


クイクイジー

 

クイクイジーラの原コウタさんは実はこの世界の住人ではないのではないか、と思うことがあります。そして僕は何となくそれに憧れてしまっているようです。

 クイクイジーラにて、コウタさんは時折不思議な生き物たち、巨人だったり門番をしているネズミだったり、の歌を歌います。それらはそれぞれの王国みたいなところでそれぞれの役割を与えられ生きているんですが、それらはフィクションでもファンタジーでもなく、おそらくどこかで本当に生きている(または生きていた)んですね。コウタさんは別の世界から旅をしてきた吟遊詩人で、ギターを用いて生き物たちの歴史を歌い、フルートやジャンベを用いたクイクイジーラの演奏は吟遊詩人の詩を現実に昇華するための儀式であり、その舞台装置のようだと勝手に思っていて、それに共感してしまっています。

 実はgive me little more.で初めて見たのが、原コウタさん原ゆうこさんが出られているライブでした。そのときの自分と今の自分を比べるつもりも比べたいとも思いませんが、自分の企画にお呼びすることになったというのは、なんとも不思議な気分です。

 


しろむ


しろむは、エレキギターを用いて短いインストの曲を演奏するソロミュージシャンです。井戸の底(三井未来自宅を改装したライブスペース)でしろむの曲を聴いたとき、時空の狭間にある石畳の街が頭の中に浮かびました。

 永遠に続く暗闇の中に一つだけ暖かな光が存在していて、それは暗闇に浮かぶ四角く切り取られた街の、街灯の光です。街には誰もおらず一本の街灯といくつもの扉があって、その扉はそれぞれ別の世界と繋がっています。しろむの曲を聞くと、その扉を開け、向こう側の世界のさまを覗き、扉を閉めて、街の静寂に戻って来る、そして再び別の扉を開け......という行為を繰り返しているような感覚に陥ります。 

 実はしろむとは元々友達であったのですが、しろむの曲を演奏してもらい聴いたのはそれが初めてでした。井戸の底は去年の6月から始めたのですが、始めて良かったなと思いました。

 


三井未来

 

自分のことは自分ではよく分からないので、是非ライブを見に来て下さい。今回は半分くらいチェロとアルトサックスと3人編成でやります。よろしくお願いします。